パトリモニー 現代的ドレスウォッチ

1755年創業以来一度も系譜を絶やさず、そして一度も第三者に経営を譲ることなく紡いできた世界最古のマニュファクチュール、ヴァシュロンコンスタンタン。
展開しているコレクションの1つである「パトリモニー」は、2024年に発表から20周年を迎えました。
創業年から比較するとまだまだ歴史が浅いパトリモニーですが、ラウンドケースのエレガンスなデザインは同社の正統派ドレスウォッチとして人気を博しています。
今回は、パトリモニー オートマティックの魅力をドレスウォッチとして、また時計としての作り込みに着目しながらご紹介いたします。
「パトリモニー」と「トラディショナル」

パトリモニーを深く理解するために展開されているコレクションを整理したいと思います。
上述の通り、パトリモニーは2004年に発表されました。
1950年代に製造していた時計から着想を得ているクラシカルなドレスウォッチコレクションです。
また、現行には「トラディショナル」というコレクションも存在します。
こちらはパトリモニーよりも前の1930年代~50年代にかけて手掛けたモデルをオマージュしています。
パトリモニーと同様にドレッシーな雰囲気を纏っているトラディショナルは、2007年にパトリモニーの派生モデルとして誕生しました。
具体的には、元々パトリモニーのコレクションの中で「パトリモニー コンテンポラリー」「パトリモニー トラディショナル」という2つの名称でモデル分けがなされていたところ、2014年にそれぞれを「パトリモニー」と「トラディショナル」へ独立させたのです。
パトリモニーとトラディショナルは、もともと1つのコレクションだったということもあり、共通したドレッシーさが感じられるのかもしれません。
現代的なデザインとケースサイズ

1990年代後半になると、イタリア発祥のパネライが火付け役となりデカ厚時計ブームが訪れます。
それは後の時計業界に大きく影響を与え、ロイヤルオーク オフショアやビッグバンのような大きくて分厚い時計が流行します。
次第にスポーティーな時計だけでなく、厚みは抑えながら大きいサイズのドレスウォッチも需要が拡大していきました。
そこで登場した時計がパトリモニーです。
初代パトリモニーは手巻きモデル、続いて2代目に自動巻きモデルが発表され、どちらもケースサイズは40mmと大型でした。
本来ドレスウォッチとは、シャツの袖口に収まるような控えめなサイズであることが一般的です。
特にフォーマルな場においては、時刻を気にすること自体が憚られることもあり、大きく目立つ時計は避けなければなりません。
今回ご紹介するパトリモニー オートマティック Ref.85180/000R-9248 は、2007年発表、2024年現在も展開されています。
公式ホームページでは「パトリモニー オートマティック」というモデル名で掲載されていますが、2007年発表当時の文献に目を通すと「パトリモニー コンテンポラリー ラージサイズ オートマティック」という名称で記載されていました。
40mmというサイズに加えてオートマティック、そしてセンターセコンドの3針で日付有り。
シンプルな薄型モデルの伝統を受け継いだドレスウォッチでありながら、文字通り「コンテンポラリー」かつ「ラージサイズ」であるところがパトリモニーの魅力です。
余談ですが、同時期にパテックフィリップが発表したRef.5296 は、当時カラトラバ史上最も大きい38mmで発表されました。
歴史あるブランドが手掛けるドレスウォッチとして考えると、パトリモニーの40mmはどれほど現代的で、大型サイズであったかが分かると思います。
パトリモニーならではの作り込み

ドレスウォッチは、基本的にシンプルで無駄がないデザインをしています。
付加機能や華美な装飾を施すことはありません。
つまり各社似たようなデザインの中で差別化を図り、そして製品化されます。
またシンプルであるということは、誤魔化しが効かないということ。
それではパトリモニーの細部に宿る作り込み、こだわりポイントをご覧ください。

ケースサイドを絞るデザインに合せて、サファイアガラスはドーム型に加工され、文字盤も僅かに湾曲しています。
薄いドレスウォッチの見た目を左右するガラスと文字盤のスキマ。
ギリギリまで詰められたクリアランスのなかで、優しくアールを描いた針が時刻を指します。
パッと視界に入ったときのエレガンスな印象は、この全体的に柔和な造りが関係しているのかもしれません。
こだわりが結集して成り立っています。

12・3・6・9時位置のアプライドインデックスは楔形でマルタ十字から着想を得ています。
最も驚くべきこだわりは、その間を縁取る48個のパールミニッツトラック。
厳密に表現するとアプライドインデックスではなく、パール状のゴールドがセットされた盤に穴を開けた文字盤が重ねられているそうです。
つまり文字盤が2層構造になっており、パールミニッツトラックと文字盤は面一で仕上げられているのです。

いかがでしたでしょうか。
ヴァシュロンコンスタンタンの理想とするドレスウォッチは、細部までこだわって作り込まれ、他とは一線を画す大きめサイズの現代的な時計でした。
パトリモニーの優雅なデザインは実際に腕に乗せることで、更に良さが分かると思います。
是非、直接手に取って御覧ください。
皆様のご来店を心よりお待ちしております。
◆ヴァシュロンコンスタンタン – パトリモニー オートマティック
【型番(型番)】85180/000R-9248
【素材】18Kピンクゴールド
【文字盤】シルバー
【ベルト】レザー
【ムーブメント】自動巻き / Cal.2450 Q6/3
【ケースサイズ】40mm
【防水性能】日常生活防水
【付属品】箱・保証書・ジュネーブシール証明書・冊子
【商品の状態】中古品
【保証】1年



