ルネッサンス ブランパン

皆さんはブランパンと言う時計ブランドをどこまでご存知でしょうか。
最近では2023年発表されたスウォッチとコラボレーションしたフィフティーファゾムスが話題でしたが、日本では正規取扱店も少なくブランドの年間生産本数が約25,000~30,000本と少なくセカンドマーケットでも流通は限られています。時計店に行っても実際に手に取って実機を眺めるなど、見る機会が少なく名前は知っていても時計をあまりご存じではない方が多いいのではないでしょうか。
今回はブランパンの歴史と時計の魅力に迫っていきたいと思います。
ブランパンは現存する世界最古の時計ブランドとなります。
289年の長い歴史で紆余曲折しながらも、腕時計の基本となるラウンド型の機械式時計を製造する明確なコンセプトを持った老舗のブランドです。創業者の意思を引き継いで社是として「革新は我々の伝統」の言葉が大切に守られています。
1735年にスイス ジュラ地方のベルン州 ヴィルレという農村で、42歳のジャン・ジャック・ブランパンは農民だった自分の職業を「時計職人」と記録したことから始まります。
当時自分の名を時計に刻むことは適切ではないと考えられていたため、ブランパン初期の時計についてはほとんど知られていません。
1932年7世代目となるエミール・ブランパンに相続人がいなかったため、工場長のベティ・フィヒターとセールスディレクターのアンドレ・レアルが会社を買収し引き継いでいきます。スイスの法律では、同名の会社を家族以外で所有することは認められていなかったため、故郷のヴィルレの2音を逆にしてレイヴィルと改名しました。
1953年にフランス海軍の要請により世界初のダイバーズウォッチとなるフィフティーファゾムスを発表します。ブランパンが特許を取得した逆回転防止ベゼルを、ロレックス、ブライトリングはこの機能を使用することができませんでした。
1961年にSSIH(Société Suisse pour l’Industrie Horlogére SA/後のスウォッチグループ)と合併します。「オメガ、ティッソ、レマニア」
1968年にSSIHが幾つかのブランドを所有していた持ち株会社からコングロマリッドとして1つの会社に統合されると、ブランパンはブランドとしてよりもムーブメント製造の役割が重くなっていき1975年以降のバーゼルフェアを最後にブランパンは姿を消してしまいます。クォーツの開発が進む中、ブランパンは消滅し、会社のアーカイブ、デザイン、工具が処分されてしまい、レイヴィルはETAの下でオメガの製造センターとなり、ブランパンとのつながりが終わってしまいます。
同年にニコラ・G・ハイエックがグループ改革のために招聘されますが、スイス人のアイデンティティに合わずオメガの責任者が辞任します。直後に部下のほとんどがオメガを去ります。その中に、ジャン・クロード・ビバーもいました。
ジャン・クロード・ビバーはジャック・ピゲと親しく、フレデリック・ピゲ社が、クォーツ製造により多くの時計職人の解雇を余儀なくされることを知り、高級機械式時計ブランドを立ち上げるという提案をします。
1981年、SSIHからブランパンの商標をわずか21,500スイスフラン(当時の相場で約245万円)で購入しフレデリック・ピゲ工房の近くにあるル・ブラッシュで同じ名前の新しい会社を立ち上げました。2人の起業家は「1735年以来、クォーツのブランパンは一度も登場していません。そして、今後も決してありません」スローガンを掲げて時代と逆行した正反対の道を開拓していきます。

Ref.6595
新生ブランパンが最初に発表された腕時計はRef.6595フルカレンダーとムーンフェイズを搭載。ブレスレットにはゲイ・フレアー社製を使用し、フレデリック・ピゲのクラシックムーブメントをベースにした文字盤の複雑なデザインは当時のクォーツムーブメントでは再現できませんでした。
ブランパンでは高級機械式ムーブメント製造に特化したフレデリック・ピゲの技術力を土台にして、複雑機構を搭載したモデルを戦略的な価格で発表していきます。この時代のブランパンのミニッツリピーターには、パテックフィリップのリピーターケースを手掛けていたケースメーカー巨匠となる、ジャン-ピエール・ハグマン(Jean-Pierre Hagmann)社製を使用しています
スタンダードモデルのケースには、初代ロイヤルオークのケースを製造していた老舗ファーブル・ペレ社に依頼していました。ケース製造で最も重要な工程が研磨ですが、磨き専門の職人がダブルステップのベゼルだけで1時間、ミドルケースで60工程の2時間も研磨が必要となります。
ブランパンの時計史に残る素晴らしい作品達は、コレクターのあいだで今再び評価され始めています。カタログには掲載されなかった、スケルトンや特殊な文字盤、ジュエリーモデルなどもあり時計愛好家から関心を寄せています。
同時期に、ギュンター・ブリュームラインはジャガー・ルクルトやIWCと共同で高級機械式時計を発表し、ジェラルド・ジェンタは時代を先取りした素材とデザインに挑戦し、リシャール・ミル、フランク・ミュラー、ヴィンセント・カラブレーゼ、フランソワ・ポール・ジュルヌ、スヴェン・アンデルセン、フィリップ・デュフォーなどのブランドがその後に台頭してきます。彼らは皆、ハイエンドの機械式時計の需要が復活するというビジョンを共有していました。正確な時を刻む安価なクォーツにはない、世代を超えて受け継がれる機械式時計が持つ付加価値は、いつの時代でも求める人がいる魅力的な存在なのではないでしょうか。
レマンコレクション

1994年に発売された2100シリーズのレマンコレクションは初代ラグジュアリースポーツモデルと位置づけされています。2013年に生産終了となり全て100m防水ケースを持っています。シリーズとしてはアラーム、ダブルタイムゾーン、ウィーク表示といった旅行に便利な機能が搭載されています。モデル名は西ヨーロッパ最大の湖になるレマン湖に由来しており、ベゼルのダブルステップと文字盤、針、ケース、ブレスレット全て上品な仕上がりがブランパンのDNAを感じるタイムピースです。
2003年のバーゼルワールドで発表されたこちらのモデルはブレゲとフレデリック・ピゲで共同開発したアラーム付きのムーブメントが搭載されています。
40mmケースに収められた複雑時計は、厚みも13.3mmと薄くブレスレットも良く造りこまれていて装着感に長けています。
過去の名作にも劣らない魅力的なモデルです。
♦ブランパン レマンGMTアラーム
【型番(型番)】2041-1130M-53B
【素材】ステンレススチール
【文字盤】黒文字盤
【ベルト】ブレスレット
【ムーブメント】 Cal.1241
【ケースサイズ】40mm
【防水性能】100m防水
【付属品】
【商品の状態】USED
【保証】1年



