~時計の取り扱い基礎~

こんにちは。 南青山クロンヌ ウォッチコンシェルジュ阿部です。
私たちウォッチセールスに携わる人間は、まず時計の取り扱いを学びます。
今回は時計を触るうえでの注意すべき点をご紹介します。
ヘビーユーザーは勿論のこと、機械式時計初心者の方々に参考となればと思います。
【時計の置き方】
みなさん、こう置かれているのを見た事はないでしょうか。

当店ではお客様のお時計は勿論、商品も上のような置き方はしません。

理由としては・・・
裏蓋とブレスレットが擦れてしまい刻印や装飾に傷がついてしまうからです。
特に裏蓋には時計の重要な事が刻印されていることがあります。

例えば、型番やシリアルナンバー、記念のイニシャルやメッセージ・・・。

当店ではリューズを上にし、このようにして置くように薦めています。
リューズを下にしてしまうと不意に上から力が加わった時に
リューズ一点に集中してしまうため、危険です。
しかし画像の置き方であればそれもある程度防げますし、
ベルトに負荷がかかりにくく、裏蓋とのスレも防げます。
機械式時計を知っている方なら「縦姿勢はてん芯に負担がかかるのでは」
と思ってしまうかも知れません。
しかし、現行のムーヴメントであれば心配は要りません。
パーツの素材自体の質や機械油の質の向上などの理由により、
姿勢によって部品の摩耗が早まることは
起きにくくなっています。
「リューズ操作(巻き上げ)について」
腕時計において、機械を唯一操作できるのが「リューズ」です。
時刻合わせや日付で使用します。


大抵の時計は文字盤を正面にしてリューズが右側にある場合、
リューズを上方向に巻くとゼンマイを巻き上げます。
この時にもコツがあります。
「上に巻き上げ・少し戻す」をゆっくり繰り返すことです。
この巻き上げ方は特に手巻時計の時に実施してほしい方法です。
手巻の時計はゼンマイに巻止まりがあります。
人は一方向だけに加力を繰り返すとどんどん力具合が強まります。
しかし、逆方向に戻す事で力の入り方がやさしく一定になります。
それによってゼンマイ切れなどの事故を防げるのです。
では巻止まりの無い自動巻でなぜそれが必要なのか。
それは、自動巻切換車に負担を掛けないためです。
自動巻の時計には、着用時の運動で回転する錘と
その錘の動きを巻き上げ機構に伝えるために途中に
切換車があります。

※赤丸部分が切換車
その車はリューズ操作(手巻)をした時に超高速で回転してしまいます。
例えばロレックスなどでは、「手巻きはしないでください。」
と言われるほど負荷を懸念しています。
以上の事を頭の隅に留めていただけましたら、幸いでございます。
少しでも時計が長持ちするようお使いいただくための参考になれたらと思います。
次回もまた時計が長持ちするような、
ちょっとした「コツ」をお伝え出来たらと思います。



