ミニッツリピーター編2

こんにちは。南青山クロンヌウォッチコンシェルジュ阿部です。
今回は、前回ご紹介させて頂いたミニッツリピーターの
それぞれの違いやアラームなどの他の鳴り物もご説明します。
~種類~

まず時打ち機構には大きく分けて3種類があります。
・ソヌリ
・リピーター
・アラーム
この時打ち機構の動作にはかなりのエネルギーを要します。
そのために動力源であるゼンマイを格納する「香箱」が
2つ以上搭載されているムーブメントが多く存在します。
動力の供給は時計の駆動と一緒になっているものと、
時計表示用と時打ち機構の駆動用が別々になっているものがあります。
【ソヌリ】
フランス語で「時鍾」や「着信音」を意味します。
時刻を知らせるゴング(鐘)が自動的に鳴る仕組みです。
この機構はオン・オフの切り替えが出来ます。
「グラン・ソヌリ」・・・15分毎と正時に鐘が鳴るもの
「プティ・ソヌリ」・・・30分毎と正時に鐘が鳴るもの
グラン・ソヌリはほとんどが、プティ・ソヌリとセットであることが多いようです。
そして、「ミニッツリピーター」が付属しているものも多いです。
「カリヨン」(音階の違う鐘を組み合わせた楽器の意味)や
「ウエストミンスターチャイム」(有名なものは学校のチャイム)は
時打ち機構の最上級ランクに位置し、機械は複雑を極め、価格はさらに跳ね上がります。
Ref. #26577TI.OO.D002CA.01 ロイヤル オーク コンセプト スーパーソヌリ
☆オーデマピゲには「スーパーソヌリ」なるものが存在します。
現行のロイヤルオーク・コンセプトに搭載されているモデルです。
従来のゴング(鐘)は地板に取り付けられていましたが、その構造自体を見直し
地板に反響板を取り付け、そこに直接ゴングを設置しました。
それにより、音質と音量を大幅に向上させることに成功しています。
【ミニッツリピーター】
使用者がスイッチを作動させ、その時のその時間を知るための機構です。
最小の単位が1分でミニッツリピーター
5分で5ミニッツリピーター、
15分でクォーターリピーターと呼ばれます。
打音の単位が細かいほど、複雑な構造になります
時・15分・分を音程の違う種類のゴングが音色を、
その打音の組み合わせと回数によって時刻を知ります。
例)3時33分・・・「低・低・低」→「高低・高低」→「高・高・高」
音色は2~4音まであり、音色が増えるほど機構は複雑に且つ高価になります。
【アラーム】
予め設定した任意の時間に、それを知らせるために鳴る機構です。
フランス語では「レヴェイユ(目覚ましの意味)」と呼ばれます。
有名なものとしてアメリカのブランド、ヴァルカンの「クリケット」があります。
1947年に世界初として発表されていて、時計駆動用とは別に
アラーム用のゼンマイを搭載しています。
他にはエテルナやアンジェラス、ジャガールクルトの「メモボックス」などが知られています。

※ジャガールクルト Q141848J(174.8.96) マスター メモボックス
仕組みとしては、ケースサイドや裏蓋に立てたピンをハンマーで連打するもの、
中蓋を高速で振動させる方式など、いくつかの種類があります。
「ジジジジジ・・・・・」とまるでコオロギの鳴き声のように鳴動します。
ヴァルカンの銘機「クリケット」の名前はここに由来しています。
駆け足ですが、現在存在する複雑機構の中の頂点に位置する
時打ち機能についてご説明いたしました。
次回も、面白いギミックを紹介していきたいと思います。




